Izumi, Sweet Grass を聴いて 全編を通じて爽やかな流れで、タイトルに偽りなき<スウィート・グラス・サウンド>であった。 よき演奏者とスタッフに恵まれ、ナッシュビルでの録音となるとまさにベスト・アルバムと言えよう。 北村伊住さんは関西ではマドンナ的存在で、グループを率いての活動は目を見張るものがあり、 自らバンジョーを奏でてブルーグラスやカントリーを見事に歌いこなす姿には思わず拍手が送り たくなる。がなりたてるようなヴォーカルではなく日本語を大事にしながら<聴かす術>もうかがえる。 バックのバンジョー、マンドリン、リード・ギター、その他の楽器担当がそれぞれの役割をわきまえて、 出すぎたところもなく全体のバランスがとれて聴きほれてしまうという構成になっている。 全ての作曲を手掛けたとあり、女性らしい曲の作りも見えるが立派なシンガー・ソング・ライターと 評価したい。テンポもいい一曲目「Sing A Song For You」やメディアム・テンポがぴったりの「ハイ ロンサムな彼」、ブルーグラスのオリジナル編成にドブロも加わって、ややブルース調になっている 「Apartment House 105」、フェスの模様も浮かぶような「今日は楽しいフェスティバル」などがいい。 完全なブルーグラス・インスト「Sweetheart Breakdown」ではプレイヤーがご自慢の腕を聴かせた。 「花の様に愛している」のソロもシンプルなギターがヴォーカルを引き立てる。「Ohioからの手紙」では ナターシャ・セブンのサウンドも思わせるような感じもした。バック・コーラスも交えての「あなたに 思いを よせて」を最後に最高のディスクを聴かせてもらった。 これからもますますのご活躍を期待しております。 大阪・伊集院博 |